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セミナー講演

シンポジウム「弁護士の国際化の中で勝ち抜くには?」開催されました。

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先般お知らせしておりましたとおり、当法人の藤本一郎弁護士の企画する若手弁護士・法科大学院学生向けシンポジウム「弁護士の国際化の中で勝ち抜くには?」は、2019年9月7日午後6時から、同志社大学寒梅館にて、多数の弁護士・学生の参加を頂いて開催されました。

藤本から、国際的法律業務に関与する藤本自身が話しを聞きたい人を、若手弁護士や学生向け、という名目にかこつけてお願いしたこと等、今回の趣旨説明がなされた後、ミニ講演会として、3人の先生から講演がありました。

最初にお話し頂いた武藤佳昭弁護士(ベーカーマッケンジー法律事務所外国法共同)からは、『弁護士の「国際化」 ・・・「外資系」法律事務所での仕事とは』と題して、我が国の法律事務所における外国弁護士が関与する場合の事務所形態を3分類して、それぞれの特徴とトレンドをご説明頂いた後に、国際的な弁護士業務が多様化・複雑化している現状と、そうであるが故のチャンスの存在についてご講演頂きました。

武藤佳昭弁護士

次にお話し頂いた望月彬史弁護士(渥美利之法律事務所)からは、『弁護士の国際化―地方都市の街弁の立場から-』と題して、浜松における国際的法律業務の現状と、そのような中で地方においてどうやって情報収集を進めているのか、また、そのような国際的法律業務をどのようにマネタイズ(収益化)するかについてご講演頂きました。

望月彬史弁護士

最後に、河﨑健一郎弁護士(早稲田リーガルコモンズ法律事務所)からは、『国際化と「際」の消失』と題して、ご自身が経営される早稲田リーガルコモンズ法律事務所の現状、ご自身が投資された会社で開発されたBlockRecord Architecture®に関すること、更に、今後の世の中の方向性として、『国の「際」が消失するとアーキテクチャとモチベーション(市場)設計が人々の行動を導くようになるのではないか』とのご見解が披露されました。冒頭の2名と異なり、自らは主として国際的法律業務には携わっておられないという前置きではありましたが、非常に大きな視点から弁護士業務に限らない世の中の国際化を俯瞰することができるご講演であったと思います。

河﨑健一郎弁護士 

3弁護士のミニ講演会の後、引き続き、藤本弁護士が司会進行のもとで、パネルディスカッションが行われました。
主として2つのテーマ「1. 日本資格弁護士として、弁護士業務の国際化に備える必要があるのか?(備えなくても良いのではないのか?)」「2. 弁護士業務の国際化に本気で備えようと思う若者(学生や若手弁護士)にとって、何をするべきなのだろうか?」について、ご講演頂いた3弁護士と、会場から京都大学法科大学院の学生をパネラーに迎えて議論が行われました。議論を通じて、2つの方向性、即ち、国際化に備えなければならないという受け身の側面だけではなく、国際化に対応することの楽しさや喜びを各弁護士が感じていることが会場全体に伝わり、学生や若手弁護士の今後のチャレンジ精神を刺激するに十分だったのではないかと思います。

その後、出町のレストラン「HANA」で懇親会が行われたのですが、(主としてシンポ前は参加しないつもりであった学生がやはり参加したいと表明され)もともと予約していた人数の倍近くの参加者が集まり、講師と学生・弁護士との会話も大いに盛り上がりました。

藤本一郎弁護士は、「人間味溢れる講師陣のおかげで、学生や若手弁護士に、素直に、あんな感じで楽しく法律業務に従事する弁護士になってみたいと思わせるに十分なシンポジウムだったと思う。私の無理なお願いにも関わらず交通費も自腹で来て頂いた講師陣に御礼申し上げる。また、既に参加した学生からは多数の御礼メールも頂戴し、その中には超長文のものもあった。我々国際的法律業務に従事する弁護士の面白さが伝わり、将来同じように活躍する者が出てきたら嬉しい。そのうち何名かが、今日をきっかけとして、講師陣の事務所や、我々創知で働くことになったりしたら尚嬉しい。最後に(自らが客員教授を務めている関係とはいえ)会場を無償で貸して頂いた同志社大学法科大学院には御礼申し上げたい。」とコメントしています。