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国際的法律事務所ネットワークである LANDINGグループへの加入について

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 本日、私たち弁護士法人創知法律事務所(以下「創知」といいます。)は、上海蘭迪律師事務所 (以下「LANDING」といいます。)との間で、業務提携契約を締結し、LANDINGの提供する国際的法律事務所ネットワークに加入することとなりましたので、ここにお知らせします。

 LANDINGは、中華人民共和国上海市に本拠を有する法律事務所です。中華人民共和国域内だけで、上海、北京、深センのほか、杭州、西安、長沙、済南、烏魯木斉(ウルムチ)、蘭州、温州、福州、太原、南寧、鄭州の合計14箇所にオフィスを持ち、約200名の律師(中国の弁護士)を擁しております。しかし、これに限らず、国際的な提携ネットワークとして、米国(ロサンゼルス郊外のシティ・オブ・インダストリー) 、インド(デリー)、ベトナム(ハノイ)、フィリピン(マニラ首都圏のマカティ市)、ネパール(カトマンズ)等アジア・太平洋地区に比較的小規模のオフィスとスタッフを擁しており、更に他国に進出の計画を有しております。この点がLANDINGの特徴と言えると思います。

 私たち創知は、今回の提携により、中華人民共和国法のサービス強化を図るのみならず、アジアやカリフォルニアにおいて国際的法律業務を依頼するに足る、我々と同じような中小規模の事務所との関係を強化することで、より一層「世界中のあらゆる人々の法的ニーズに応える」ことに努めていけると確信しております。

 確かにLANDINGは、いわゆる中華系の法律事務所ネットワークです。しかし、中国系企業であれ、日系企業であれ、「海外進出」をするときに適用される現地法や、現地での法的問題は、基本的に同じです。中国企業が「一帯一路(Belt and Road)」政策に基づき海外進出をする際に直面する法的問題にLANDINGの海外オフィスが対応してきた経験は、日系企業にも、きっと役立つでしょう。

 また、国際的法律事務所ネットワークは、多くの場合、大規模事務所同士のものであり、そこに依頼する場合に、弁護士費用が極めて高額になることがありました。我々は、合理的なフィー(決して安くはないが、高くもない)で、良い仕事をして応えたい、そういう思いを持っております。「良い仕事をする海外の中小法律事務所」を探すことは、決して容易ではありません。今回の提携は、そのような点で、日系企業のクライアントに大きな便益をもたらすものと確信しております。

 他方、今回の提携は、独占的なものではなく、また、資本提携を含むものではありません。創知は、今回の提携によっても、その経営の独立性が揺らぐものではありません。創知の事務所名の変更もありません。クライアントの情報が、LANDINGとの間で、クライアントの同意なく提供されることはありません。また、今回の提携によって、創知がLANDING以外の海外法律事務所と提携することが妨げられるものでもありません。今回の提携は、LANDINGの日本部門を創知が担うことにより、創知とLANDINGの双方のクライアントに新たな選択肢を提供するものであって、クライアントの立場からすれば、良いことしかないと考えております。

 また、創知の若い弁護士の立場に立つと、このような海外ネットワークを持つことにより、世界の各地で研修を積むことができる可能性が広がります。ひいては創知のクライアントにも中長期的なメリットが生じるでしょう。

 ちなみに余談ですが、LANDINGという名称は、中文の「蘭迪」という名前の音(これを中国語読みすると、「ランディ」となります)から来ております。「蘭」は、花の名前であり、「胡蝶蘭」に代表されるとおり、優雅さや上品さを表すもので、我々にもなじみのある漢字です。他方「迪」の字は、日本ではあまり使われませんが、「道」を示すものです。ただの「道」ではなく、道徳的な正しい道とか、成功への道といった意味を持つとされています。つまり、LANDINGという名称には、優雅・上品に、成功への正しい道を歩むという意味が付加されています。「創知」に込められた想いとは少し違いますが、今回の提携により、我々が求める深い洞察、様々な創造(Creativity & Insight)の行く先に、成功への正しい道がよりはっきりと見えるようになるのではないかと考えます。

 以上、長々と述べましたが、創知がLANDINGの提供する国際的法律事務所ネットワークに加入することによる、我々のCreativityとInsightのレベルアップにご期待下さい。

2020年11月20日
弁護士法人創知法律事務所
藤本一郎